シリーズ
財務省:介護サービスは「利益率が高い」報酬の適正化を要請。←これは本当に正しいのか?
1.本当に利益率が高いのか?実際の収益と構造から確認してみましょう。
2.本当に利益率が高いのか?介護報酬を下げた結果どうなったか見てみましょう。影響はどのようになるかも一緒に考えていきましょう。
3.「介護の仕事、来てほしい」と言いながら、その職場を壊そうとしている話。行政の矛盾した言い分を見ていきましょう。
番外編.筆者がなぜ訪問介護員を勧めるのか。その理由について解説していきます。
シリーズ番外編の要約
筆者が訪問介護を進める理由。
訪問介護は
生活設計とキャリアアップが可能な職業です。
1.訪問介護で働くメリット
・親の老後や介護が気になる。
・子供が障害を抱えている。
・介護の仕事を考えているけれど、向いているかどうか分からない。
・子供が小さく長時間働くことが難しい。
・将来的に独立したい。
そんな不安を感じている人にとって、
訪問介護は、合理的なスタート地点だと思っています。
①働きやすさ
訪問介護は、30分・1時間といった
短時間サービスがあるため
・土日だけ働く
・1時間だけ働く
・子育ての合間に働く
といった働き方も可能です。
まずは1時間程度のアルバイトやパートから始めて、
向いているかを確かめながら働くこともできます。
いきなりフルタイムで働く必要はありません。
②時給が高めのところが多い
処遇改善加算を取っている事業所では、時給を高めに設定している場合もあり、
会社選びを間違えなければ、他の単発の仕事より収入が安定する可能性もあります。
そして、この「試しに働く期間」もキャリアアップに必要な実務経験として積み上がっていきます。
もし仕事が合わないと思えば、そこで立ち止まって戻ることもできます。
③家族介護という“現実”をみれる
私の場合は、
家で家族を介護する前提で、
この、訪問介護という仕事を始めました。
同じように、
「家族の今後のことが気になっている人」にとっても、
訪問介護は現実的な学びの場になります。
訪問介護は、
将来どのように親や子供、
家族と、かかわっていきたいかを、
働きながら現実的に考えられる仕事です。
訪問介護は、試せて、積めて、戻れます。
これは、人生やキャリアを賭け切らなくても前に進めるという、
他業種にはあまりない強みだと思っています。
2.自分でキャリアを積み上げやすい仕事
訪問介護というと、
「きつい」「大変」「孤独そう」そんなイメージを持たれがちです。
正直、楽な仕事ではありません。
それでも私は、
これから介護の世界に入る人にとって、
訪問介護員は“かなり合理的なスタート地点”だと思っています。
理由を、現実ベースで7つ書きます。
① 経験が無駄にならない
訪問介護員としての実務経験は、
ケアマネージャー(介護支援専門員)を目指す際の
実務経験年数としてカウントされます。
これは地味ですが、かなり重要です。
どれだけ頑張って働いても、要件にカウントされない仕事もあります。
そうなると、キャリアとしては遠回りになります。
訪問介護は、現場経験を積みながら制度を理解し、
必要な年数も同時に満たせる。
=自分でキャリアを組み立てやすい仕事です。
その上、働き方が合う人にはとことん合います。
② 70代で現役の人もいる
訪問介護は、
1件ごとのサービスで完結します。
前の利用者さんで少し疲れても、
次の訪問で気持ちを切り替えやすい。
長時間、同じ空間に縛られる仕事とは違い、
感情を引きずりにくいメリハリのある構造になっています。
そして、手に職をつけた人は引く手数多です。
丁寧なコミュニケーション能力、観察能力、家事能力、身体介護、報連相、場数を踏めば踏むほど磨かれていきます。
事業所側的にも、スキルの高い職員に辞めてもらう理由がありません。
③ 70代でも続けれられる理由
サービスの間に自宅に帰り、家事をしているという人もいたり、
あえて時間をあけてシフトを組んで、ゆっくりしてから次の現場に行く人もいます。
サービスが1件ごとなので、無理なく働ける。シフトの希望も通りやすいです。
この働き方が合う方は、70代になっても現役で続けておられます。
また、一人現場だから、人間関係のストレスが限定的です。
訪問介護は、基本的に1人で利用者さんの家に入る仕事です。
施設やデイサービスのように、
常に同じ職員と空間を共有するわけではありません。
もちろん、事業所との連携や報告・相談は必要です。
責任は大きいですが、
それでも、職員同士の空気に常に気を遣う。
人間関係で一日が削られるといったストレスは起きにくい。
職場の空気に気を遣い続ける必要がなく、
一人の利用者さんに集中できます。
人付き合いで消耗しやすい人にとっては、
これはかなり大きなメリットです。
④ 事業所運営を“内側から”学べる
訪問介護員として働いていると、
訪問スケジュールの組み方や
人が足りない時の現場の回し方、
管理者やサービス提供責任者が何に追われているかが、
自然と見えてきます。
これは、外から見ているだけでは分かりません。
現場と運営のズレを、
体感として理解できるのが訪問介護です。
⑤ 独立を考えるなら、制度理解が一番早い
訪問介護は、制度の影響を強く受ける仕事です。
サービス区分、算定ルール、変更への対応…
これを、現場レベルで日常的に触れる。
・将来、訪問介護事業を立ち上げたい。
・介護事業に関わりたい。
と考えているなら、
訪問介護員ほど、制度の仕組みを現場で理解できる立場はありません。
遠回りに見えて、実は最短ルートです。
⑥ 向いていない人は、ここで気づいて撤退できる
これは、とても大事なポイントです。
・訪問介護員として働くと、1人で判断する場面。
・利用者さんの生活に深く関わる責任。
・制度と現実のギャップ。
これらを早い段階で知ることができます。
もし事業をする前に
「これは自分には合わない」と感じたなら、
大きな責任や借金を背負う前に、引き返せる。
これは、かなり安全な選択です。
⑦ ケアマネ・事業立ち上げにつながる
訪問介護員の経験は、
・ケアマネージャーを目指す。
・サービス提供責任者になる。
・訪問介護事業所を立ち上げる。
どのルートにもつながります。
利用者さんの「生活」を軸に考える経験は、ケアマネージャーや事業運営を考えるときに必ず役立ちます。
また、カンファレンス等を通じ、利用者さんやご家族との関係づくりに加え、ケアマネージャーや看護師などの関連職種と連携する場面も多く、
対人関係やコミュニケーションの力も自然と磨かれていきます。
おわりに
訪問介護員は、楽だからおすすめできる仕事ではありません。
でも、
・人間関係の消耗を抑えたい。
・現場をちゃんと知りたい。
・自分でキャリアを積みたい。
そんな人にとっては、
現実的で、無理の少ないスタート地点です。
独立も視野に入れることができる。
でも、いきなり覚悟を決めなくてもいい。
いきなり人生を賭けなくていい。
まず現場で確かめる。
それが、介護キャリアの一番安全な始め方だと思っています。
訪問介護は、
「試しながらキャリアを積める」
数少ない仕事です。
※将来的に訪問介護事業を考えている方へ向けて、
訪問介護の事業者に「向く人」についても別記事で書いています。
まずは訪問介護員として現場で経験を積むことで、自分に向いているかを確かめられます。
その上で、本当に事業主として挑戦したいと思えた方にだけ、覚悟を持って進むことをおすすめします。
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財務省:介護サービスは「利益率が高い」報酬の適正化を要請。←これは本当に正しいのか?
1.本当に利益率が高いのか?実際の収益と構造から確認してみましょう。
2.本当に利益率が高いのか?介護報酬を下げた結果どうなったか見てみましょう。影響はどのようになるかも一緒に考えていきましょう。
3.「介護の仕事、来てほしい」と言いながら、その職場を壊そうとしている話。行政の矛盾した言い分を見ていきましょう。
番外編.筆者がなぜ訪問介護員を勧めるのか。その理由について解説していきます。

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