訪問介護員として働くメリット ― 人生を賭けずにキャリアを積める7つの理由 ―

介護に関するニュースと私の意見

シリーズ番外編の要約

筆者が訪問介護を進める理由。

訪問介護は
生活設計とキャリアアップが可能な職業です。

1.訪問介護で働くメリット

・親の老後や介護が気になる。
・子供が障害を抱えている。
・介護の仕事を考えているけれど、向いているかどうか分からない。
・子供が小さく長時間働くことが難しい。
・将来的に独立したい。

そんな不安を感じている人にとって、
訪問介護は、合理的なスタート地点だと思っています。

①働きやすさ

訪問介護は、30分・1時間といった
短時間サービスがあるため

・土日だけ働く
・1時間だけ働く
・子育ての合間に働く

といった働き方も可能です。

まずは1時間程度のアルバイトやパートから始めて、
向いているかを確かめながら働くこともできます。

いきなりフルタイムで働く必要はありません。

②時給が高めのところが多い

処遇改善加算を取っている事業所では、時給を高めに設定している場合もあり、
会社選びを間違えなければ、他の単発の仕事より収入が安定する可能性もあります。

そして、この「試しに働く期間」もキャリアアップに必要な実務経験として積み上がっていきます。

もし仕事が合わないと思えば、そこで立ち止まって戻ることもできます。

③家族介護という“現実”をみれる

私の場合は、
家で家族を介護する前提で、
この、訪問介護という仕事を始めました。

同じように、
「家族の今後のことが気になっている人」にとっても、
訪問介護は現実的な学びの場になります。

訪問介護は、

将来どのように親や子供、
家族と、かかわっていきたいかを、

働きながら現実的に考えられる仕事です。

訪問介護は、試せて、積めて、戻れます。


これは、人生やキャリアを賭け切らなくても前に進めるという、
他業種にはあまりない強みだと思っています。

2.自分でキャリアを積み上げやすい仕事

訪問介護というと、
「きつい」「大変」「孤独そう」そんなイメージを持たれがちです。

正直、楽な仕事ではありません。

それでも私は、
これから介護の世界に入る人にとって、

訪問介護員は“かなり合理的なスタート地点”だと思っています。

理由を、現実ベースで7つ書きます。

① 経験が無駄にならない

訪問介護員としての実務経験は、
ケアマネージャー(介護支援専門員)を目指す際の
実務経験年数としてカウントされます。

これは地味ですが、かなり重要です。

どれだけ頑張って働いても、要件にカウントされない仕事もあります。
そうなると、キャリアとしては遠回りになります。

訪問介護は、現場経験を積みながら制度を理解し、
必要な年数も同時に満たせる。

=自分でキャリアを組み立てやすい仕事です。

その上、働き方が合う人にはとことん合います。

② 70代で現役の人もいる

訪問介護は、
1件ごとのサービスで完結します。

前の利用者さんで少し疲れても、
次の訪問で気持ちを切り替えやすい。

長時間、同じ空間に縛られる仕事とは違い、
感情を引きずりにくいメリハリのある構造になっています。

そして、手に職をつけた人は引く手数多です。

丁寧なコミュニケーション能力、観察能力、家事能力、身体介護、報連相、場数を踏めば踏むほど磨かれていきます。

事業所側的にも、スキルの高い職員に辞めてもらう理由がありません。

③ 70代でも続けれられる理由

サービスの間に自宅に帰り、家事をしているという人もいたり、
あえて時間をあけてシフトを組んで、ゆっくりしてから次の現場に行く人もいます。

サービスが1件ごとなので、無理なく働ける。シフトの希望も通りやすいです。
この働き方が合う方は、70代になっても現役で続けておられます。

また、一人現場だから、人間関係のストレスが限定的です。
訪問介護は、基本的に1人で利用者さんの家に入る仕事です。

施設やデイサービスのように、
常に同じ職員と空間を共有するわけではありません。

もちろん、事業所との連携や報告・相談は必要です。

責任は大きいですが、
それでも、職員同士の空気に常に気を遣う。
人間関係で一日が削られるといったストレスは起きにくい。

職場の空気に気を遣い続ける必要がなく、
一人の利用者さんに集中できます。

人付き合いで消耗しやすい人にとっては、
これはかなり大きなメリットです。

④ 事業所運営を“内側から”学べる

訪問介護員として働いていると、

訪問スケジュールの組み方や
人が足りない時の現場の回し方、

管理者やサービス提供責任者が何に追われているかが、
自然と見えてきます。

これは、外から見ているだけでは分かりません。

現場と運営のズレを、
体感として理解できるのが訪問介護です。

⑤ 独立を考えるなら、制度理解が一番早い

訪問介護は、制度の影響を強く受ける仕事です。

サービス区分、算定ルール、変更への対応…
これを、現場レベルで日常的に触れる。

・将来、訪問介護事業を立ち上げたい。
・介護事業に関わりたい。

と考えているなら、
訪問介護員ほど、制度の仕組みを現場で理解できる立場はありません。

遠回りに見えて、実は最短ルートです。

⑥ 向いていない人は、ここで気づいて撤退できる

これは、とても大事なポイントです。

・訪問介護員として働くと、1人で判断する場面。
・利用者さんの生活に深く関わる責任。
・制度と現実のギャップ。

これらを早い段階で知ることができます。

もし事業をする前に
「これは自分には合わない」と感じたなら、
大きな責任や借金を背負う前に、引き返せる。

これは、かなり安全な選択です。

⑦ ケアマネ・事業立ち上げにつながる

訪問介護員の経験は、

・ケアマネージャーを目指す。
・サービス提供責任者になる。
・訪問介護事業所を立ち上げる。

どのルートにもつながります。

利用者さんの「生活」を軸に考える経験は、ケアマネージャーや事業運営を考えるときに必ず役立ちます。

また、カンファレンス等を通じ、利用者さんやご家族との関係づくりに加え、ケアマネージャーや看護師などの関連職種と連携する場面も多く、

対人関係やコミュニケーションの力も自然と磨かれていきます。

おわりに

訪問介護員は、楽だからおすすめできる仕事ではありません。

でも、
・人間関係の消耗を抑えたい。
・現場をちゃんと知りたい。
・自分でキャリアを積みたい。

そんな人にとっては、
現実的で、無理の少ないスタート地点です。

独立も視野に入れることができる。
でも、いきなり覚悟を決めなくてもいい。

いきなり人生を賭けなくていい。
まず現場で確かめる。

それが、介護キャリアの一番安全な始め方だと思っています。

訪問介護は、
「試しながらキャリアを積める」
数少ない仕事です。

※将来的に訪問介護事業を考えている方へ向けて、
訪問介護の事業者に「向く人」についても別記事で書いています。

まずは訪問介護員として現場で経験を積むことで、自分に向いているかを確かめられます。

その上で、本当に事業主として挑戦したいと思えた方にだけ、覚悟を持って進むことをおすすめします。

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